こぐまがメンテナンス診療を維持する理由と対策 2020.9(第3報)
こぐまがメンテナンス診療を維持する理由と対策 2020.9(第3報)
こぐま小児歯科では、新型コロナウイルスが全国で発生してからも、様々な感染対策を行いながら「メンテナンス診療」を続けています。それは、当初からコロナが数カ月で終息するとは思えず、メンテナンスを延期や先送りをしていたのでは、子供たちのお口の中が大変なことになると考えたのと、『治療をすることよりも予防(メンテナンス)をすることのほうが、はるかに子供たちにメリットがある』という、こぐま小児歯科の開業時からの想いがあったからです。
しかし、唾液に触れたり、エアロゾル(細かな粒子)を巻き上げてしまう(歯を削ったり、歯石を取ったりする)器械を使う歯科医院は、リスクが高いのも事実です。
そこで、より安全にメンテナンスを行うために、私たちの取ってきた対策
4月
しっかりと換気をし続け、メンテナンス時にエアロゾル(細かな粒子)を巻き上げてしまう、歯石を取る器械(超音波スケーラー)や、飛沫を飛び散らす恐れのある回転ブラシの使用を中止。メンテナンス時の処置内容を必要最小限のものに限り実施、歯科医院での滞在時間の短縮化。
5月
治療を行うときにはどうしても歯を高速で切削する器械(タービン)を使わざるを得ないため、この時に巻き上げるエアロゾルは既存の口腔外吸引装置で吸引するとともに、診療室に間仕切りを設け、メンテナンスエリアへの飛散を極力防止。
6月
治療の患者さんは水曜日のみの受け入れ、メンテナンス患者さんはそれ以外の曜日とし、メンテナンスと治療の完全分離を開始。
7月
メンテナンスエリアの診察台にも全て口腔外吸引装置を設置、発生するエアロゾルを吸引、飛散防止を図り、通常に近いメンテナンスを行っていきます。
また換気は、引き続き窓を開放して行う予定ではありますが、暑さ(熱中症)対策も必要となってきたため、窓の開放を抑制しつつも、しっかりと換気ができるよう、換気扇の機種変更を行い、厚生省指導基準の2倍以上の換気を行いながら、診察を行っていきます。
8月
呼び出し器をお渡しし、車での待機を開始
9月
成人部待合の窓をさらに解放するため、網戸増設ならびに、小児部最奥診察台の間仕切り(カーテン)の追加設置
以上、初めての経験でわからないことも多く、資源の限られる中で、私たち医療提供側の安全も図りつつ、我々にできる最善を尽くしております。何かと不行き届き、ご迷惑おかけする点も多いかと思いますが、何卒ご理解ご協力の程、よろしくお願いいたします。
こぐま小児歯科 院長 渡辺 正知